界面活性剤は薄肌に悪い?プロが教える種類と選び方

スキンケアは、感覚ではなく設計です。
「スキンケアをつくる!」では、化粧品でよく使われる成分の基本的な知識や処方開発者だからこそ分かる情報、処方の根拠や安全性の考え方、
そして、薄肌ねえさんと開発したスキンケアブランド【imaét -イマエット-】の処方理論を解説します。
薄肌に悩んできたからこそ、「自分がワクワクするスキンケアをつくりたい」。
ブランド名やデザインに込めた想い、迷いながら選んだ言葉や色の理由をお話しします。
今回は、界面活性剤についてまとめてみました。
界面活性剤、洗剤のイメージが強くて、なんとなく「肌のバリアを壊しそうで怖い」です……
\ この記事のポイント /
- 化粧品に不可欠な役割:
水と油を混ぜる乳化だけでなく、美容成分の浸透サポートや肌なじみを良くするために必須の成分 - 種類による刺激の違い:
洗浄力の強い「アニオン」から低刺激な「ノニオン」まであり、一概にすべてが悪ではない - 「石油系」との付き合い方:
過度に恐れる必要はないが、バリア機能が低い薄肌さんは自分の肌状態に合わせて選択する視点が大切
\ こんな方にぴったりの記事です /
- 界面活性剤に対して「肌のバリアを壊しそう」という漠然とした不安がある方
- 「石油系界面活性剤フリー」の化粧品をどう選べばいいか迷っている方
- 成分の言葉に振り回されず、プロの視点で納得感のある選び方をしたい方
界面活性剤とは?
界面活性剤とは、水と油のように本来は混ざり合わないものをなじませる働きを持つ成分です。
分子の中に「水になじむ部分(親水基)」と「油になじむ部分(親油基)」の両方を持っていることが特徴です。


実は化粧品において、界面活性剤はなくてはならない成分の一つです。
なぜなら化粧品は水と油を均一に混ぜ合わせて作られることが多いからです。
化粧品における配合目的
界面活性剤は、製品の目的に応じてさまざまな役割を担います。
- 1. 乳化
-
水と油を均一に混ぜ、分離を防ぎます。
乳液やクリーム、ファンデーションなどの製造時に使用されます。 - 2. 洗浄
-
皮脂や汚れを浮かせて落とします。
洗顔料やシャンプー、ボディソープなどで活用されます。 - 3. 可溶化
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少量の油分や香料を、水に溶かしこみます。
化粧水や美容液の製造時に使用されます。 - 4. 分散
-
粉体を均一に広げ、ムラを防ぎます。
メイクアップ製品などに活用されます。 - 5. 使用感の調整、成分の浸透
-
界面活性剤を配合すると、肌なじみの良い使用感にすることができたり、有効成分を肌に浸透浸透させやすくすることができます。
このように、化粧品にとって界面活性剤はなくてはならない成分なんです。
肌なじみを良くする効果もあるんですね!知らなかった……!
イメージだけで避けていたらもったいなかったかも。
界面活性剤の種類
界面活性剤は、水に溶けたときの性質によって、大きく4つに分類されます。
- 1. ノニオン(非イオン)界面活性剤
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水中で電気を帯びないタイプ。
刺激が比較的穏やかで、乳化剤として多くの化粧品に使用されます。 - 2.アニオン(陰イオン)界面活性剤
-
水中でマイナスに帯電するタイプ。
洗浄力や泡立ちに優れ、洗顔料やシャンプーに多く使われます。 - 3. カチオン(陽イオン)界面活性剤
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水中でプラスに帯電するタイプ。
髪や肌に吸着しやすく、コンディショナーやトリートメントに使用されます。 - 4. 両性界面活性剤
-
プラスとマイナスの両方の性質を持つタイプ。
刺激が比較的少なく、ベビー用や敏感肌向け製品にも使われます。
アニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤は、配合量が多いと、敏感肌の人にとっては刺激になる可能性もあります。
石油系界面活性剤とは?
石油系界面活性剤とは、石油を原料として合成された界面活性剤のことです。
天然系の界面活性剤に比べると乳化力が高く、少量配合するだけでも十分効果を発揮します。
天然系の界面活性剤に比べると安価であることが多いです。
代表的な石油系界面活性剤
| 石油系界面活性剤のタイプ | 主な成分 |
|---|---|
| ノニオン(非イオン) | ・ポリソルベート20 / 60 / 80 ・PEG-◯◯(ポリエチレングリコール)系 ・POE(ポリオキシエチレン)硬化ヒマシ油 |
| アニオン(陰イオン) 洗浄料に多く使用されるタイプ | ・ラウリル硫酸Na(SLS) ・ラウレス硫酸Na(SLES) ・スルホン酸系界面活性剤 |
| カチオン(陽イオン) 主にヘアケア製品に使用されます | ・セトリモニウムクロリド ・ベヘントリモニウムクロリド など |
石油系界面活性剤は肌に悪い?
石油系界面活性剤は天然系の界面活性剤に比べると界面活性剤の機能が強いものが多いですが、
配合量を守っていれば基本的には問題ないと考えます。
ただ、アニオンの石油系界面活性剤などは肌に刺激が強い成分です。
そのため基礎化粧品にはあまり配合されませんが、
化粧品の品質保持を目的にアニオンの界面活性剤が配合されていることもあります。
石油系界面活性剤を極端に避ける必要はないと思いますが、
敏感肌の人は石油系界面活性剤フリーを一つの選択肢にしてみても良いかもしれません。
ひとことで「界面活性剤」といっても、本当にいろいろあるんですね。
“なんとなく避ける”よりも、自分の肌状態に合わせて選ぶ視点を大切にしたいなと思いました。
FAQ(よくある質問)
- 「界面活性剤フリー」の化粧品のほうが肌にいいですか?
-
一概にそうとは言えません。界面活性剤を使わずに作られた製品もありますが、その分、油分が分離しやすかったり、肌なじみが悪かったりすることもあります。また、界面活性剤には美容成分を肌に浸透させやすくしたり、皮脂汚れを落としてくれたりと、肌にとって良い働きもしてくれます。「フリー」という言葉だけで判断せず、自分の肌に合う使用感かどうかを大切にしてください。
- クレンジングで肌が乾燥するのは界面活性剤のせい?
-
界面活性剤の「種類・配合量」と「洗浄時間」が関係している可能性があります。洗浄力が強すぎるものを使っていたり、長時間肌の上でくるくるなじませすぎたりすると、バリア機能に必要な皮脂まで落ちてしまいます。薄肌の方は、ミルクタイプやクリームタイプなど、厚みがあって摩擦を抑えられるものを選んでみてください。
- 石油系界面活性剤が入っていると「経皮毒」が心配です。
-
化粧品に使用される成分は、厚生労働省の基準などに基づき、厳しい安全性の評価をクリアしたものです。まず、「経皮毒」という言葉は学術的な用語ではなく、科学的な根拠もありません。皮膚には優れたバリア機能があり、成分がそのまま血管に入り込んで全身に悪影響を及ぼすようなことは、通常考えにくいのが現状です。確かに、成分によっては微量が皮膚を通過して血中で確認されるケースもありますが、それは「体に害を及ぼす量」とは全く異なります。化粧品は、そうした吸収の可能性も考慮した上で、毎日使い続けても安全な範囲内で配合されています。ですので、特定の言葉に惑わされて過度に心配する必要はありません。 信頼できるメーカーの製品の中から、ご自身の肌質に合った心地よいものを選んでくださいね。
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